マッサージで顔のむくみは解消できるの?
顔痩せマッサージによる顔のむくみの解消法を掲載した情報はよく見かけます。だいたいがリンパマッサージで、これをすれば「手軽に5分!」や「即効小顔」などすごい効果があるように思ってしまいます。
本当にマッサージをするだけで、即効で小顔になれるのでしょうか。これらの顔痩せマッサージに本当に効果があるのかを解説します。
顔がむくみで太る原因
一般的に顔にむくみが発生して太る原因とされるのが、顔にリンパ液が停滞することです。また、リンパ液や血液の流れの滞りがむくみやたるみにつながると解説されることもあります。
太ったわけではないのに顔が大きくなる原因は、リンパ液や血液の滞りだというのです。このような場合に手っ取り早く痩せて見せる方法がリンパマッサージだというわけです。
しかし、リンパマッサージでは顔痩せできない理由があります。
リンパマッサージで小顔になれない理由とは?
なぜリンパマッサージでは小顔になれないのかと言うと、そもそも顔は体でもリンパ液が停滞しにくい部分だからです。
リンパマッサージをすれば顔が小さくなるとされる理由は、顔に滞ったリンパ液をマッサージで流すからです。でも滞らないリンパ液を流そうとする行為ほど無駄なことはありません。
なぜ顔はリンパ液が滞りにくいのかというと、体の上半身に位置するからです。逆にふくらはぎや太ももといった下半身の場合はリンパ液が滞りやすいやすい部分です。
リンパ液が上半身に滞りにくく下半身に滞りやすい理由の1つは重力が働くからです。もう1つの理由は、全身を流れたリンパ液を回収する場所が心臓くらいの高さに位置するからです。
リンパ液は全身を流れた後、心臓くらいの高さに位置する胸管と右リンパ本幹を通って静脈へと回収されます。
下半身を流れるリンパ液は重力で下へ押し戻されるため、そこに滞りやすくなります。リンパ液を流すしくみには血液の心臓に該当するポンプ機能がないため、無理やり上の方向へ流せないのです。
ところが顔を流れるリンパ液は重力のおかげでスムーズに下へ流れていき、心臓くらいの高さにある胸管と右リンパ本幹から静脈へ回収されます。
何か特別な理由がない限り顔にリンパ液が停滞することはないのです。
顔のむくみを取る簡単な方法
寝起きは顔がむくみやすいですが、その理由とこれを取る簡単な方法を少し書いておきます。
普段はむくみが発生しにくい顔ですが、寝起きだけむくみが発生します。その理由は上で解説した通り重力にあります。
立ったり座ったりして日常生活を過ごしている時には顔の位置が心臓より高くなりますが、だからこそ顔にむくみが発生しにくいのです。
だけど寝ている間は体を横にするため、顔と心臓の高さが同じになります。この状態ではリンパ液を流すのに重力の助けを借りられないため、寝ている間にむくみが発生してしまうのです。
そして、朝起きてみると顔がむくんでいた、というわけです。
寝起きの顔のむくみを取るのは簡単です。起きて普通に日常生活を開始すれば2時間ほどで勝手にむくみは取れています。
でも顔が太って見える・・・という場合
ここまで解説した通り、顔はむくみが発生しにくい部分です。朝起きて2時間たっても顔が太って見えると感じる場合、その原因は顔に付いた脂肪です。むくみが原因ではなく、本当に太っているのです。
この場合の顔痩せ方法は通常のダイエットと同じです。食事制限で摂取カロリーを減らすか、運動をしてカロリーを消費することが唯一の顔痩せ方法です。