骨盤が開くと太るのは医学的に正しい情報なの?
よく骨盤が開くと太ると言われていますが、これは医学的に正しいことなのでしょうか。骨盤が開くと内臓の位置が下がって開いた骨盤の中に入ってしまい、これがポッコリお腹の原因になること。
さらに、骨盤の中に内臓がすっぽり収まってしまうことで血行が悪くなり、これが基礎代謝を下げる原因となって体を太りやすくさせてしまうこと。
これが一般的な、骨盤が開くことが太る原因につながると言う説です。
このような説が本当に医学的に正しい情報なのかを詳しく解説します。
本当に骨盤は開くのか?
骨盤がダイエットに関係するという説は、まず骨盤が開くものであることを前提としています。
もし骨盤が構造的に開くものであれば骨盤ダイエットの説明も説得力があるものとなりますが、もし骨盤が医学的に開かないものであれば、骨盤ダイエットそのものの前提条件が崩れます。
なぜなら、骨盤が体の構造上開かないものだった場合、「骨盤が開くから太る」とは言えないからです。
だからこそ、「骨盤が開くと太るのか?」ではなく、「骨盤は体の構造上開くものなのか?」を知ることの方が重要なのです。
この点、医学的な立場の人の見解は、「骨盤のゆがみは強大な外力で骨折をきたしたり、恥骨結合が離開するような外傷を負ったりする場合以外、まずはあまりないもの」です。
「骨盤は体の構造上開くものなのか?」に対する回答は「骨盤は開かない」なのです。
そもそも骨盤は体の構造上開かないものなので、「骨盤が開くと太る」というのは医学的には間違った情報となります。
骨盤ベルトには何の効果もない
以上のことから、骨盤ベルトの効果も医学的には間違った情報だということです。
骨盤を締めれば痩せるとか、1日3分でできる骨盤矯正だとか、そういった骨盤ベルトを付けても何も効果はなかったのです。
このように書くと骨盤ダイエットの全てに効果がないように思いますが、骨盤ダイエットの中にもやればきちんと痩せるものもあります。
やればきちんと痩せる効果がある骨盤ダイエットとは、エクササイズをするタイプのものです。例えば腰回しダイエットがその一例です。
腰回しダイエットは立った状態で腰を回す動作をするエクササイズです。この腰回しダイエットのエクササイズをやれば痩せる理由は、ちゃんとエクササイズとして体を動かすのでカロリーを消費するためです。
さらにこのエクササイズはウエスト周辺の筋肉を鍛える効果もあるので、ウエストの引き締めにも役立ちます。
ただしジョギングやウォーキングと比べると消費カロリーが少ないため、体脂肪はあまり燃焼しないと思います。
話を骨盤ベルトに戻すと、骨盤ベルトをただ付けているだけではカロリーを消費しないので痩せません。骨盤ベルトを付けた状態で腰を回したりなど何らかのエクササイズをした場合、エクササイズとしてのダイエット効果は期待できます。