同じ摂取カロリーでも砂糖がご飯より太る理由

砂糖とご飯で摂取カロリーが同じだった場合、より太るのは砂糖でカロリーを摂取した場合です。なぜなら、砂糖を摂取した時のダイエットに対するマイナスの影響がかなり大きいからです。

だから、もし間食をする時は砂糖を多く含むスイーツなどを食べるより、むしろおにぎりなど砂糖ではない炭水化物系の食品を食べる方がよいでしょう。

もちろん摂取カロリーを減らした方が痩せるのは当然なので、間食をしないか野菜など低カロリーの食品で間食をした方がよいのは言うまでもありません。

たけど、どうしても炭水化物を食べたくなる場合もあります。その時は砂糖でカロリーを摂取するよりも、甘くない炭水化物でカロリーを摂取した方が痩せやすいのです。

砂糖のカロリーが太りやすい理由を解説します。

摂取カロリーが同じなら体脂肪が付く量も同じ

単純に同じ摂取カロリーでどれだけの体脂肪が付くのかを考えた場合、砂糖でもご飯でも同じだけ太ります。砂糖で100kcal摂取するのとご飯で100kcal摂取するのとでは同じだけ太るということです。

だけど、砂糖にはダイエットに与える特別なマイナスの影響があります。このマイナスの影響が砂糖でカロリーを摂取した場合に太りやすくしているのです。

より正確に言えば、砂糖でカロリーを摂取した場合はそうでない場合に比べ、1日総摂取カロリーが増える傾向にあります。

なぜ砂糖でカロリーを摂取すると1日総摂取カロリーが増えるのでしょうか?

砂糖は食欲を増進させる

砂糖を摂取すると食欲が増進するから、間食が増えて1日総摂取カロリーが増えてしまうのです。砂糖は異常な食欲を生む栄養素なので、摂取するほど過食を誘発してしまいます。

食欲は基本的に血糖値に比例します。食事をしばらくしないとお腹がすくのは血糖値が下がったからです。逆に食事をすると満腹になるのは血糖値が上がるからです。

例えばお昼の12時に食事をした直後は血糖値がピークまで上がっているので、満腹感もピークに達しています。午後4時くらいにちょっとお腹がすいてきたなと感じるのは、血糖値がある程度下がってきたからです。

夕食前にはかなりお腹がすいているはずです。その理由は血糖値がかなり低下しているからです。

このように、食欲と血糖値は反比例の関係にあります。

普通はご飯などの炭水化物を摂取すると血糖値が上がります。だから満腹を感じるのです。だけど砂糖を摂取した場合、血糖値が上がるどころか、逆に下がってしまいます。しかも、かなり下がってしまいます。

砂糖を摂取した場合、ほんの一瞬だけ血糖値が急上昇します。血糖値が上がりすぎた状態だと体に問題が発生するので、インスリンを多量に分泌させます。

インスリンは血糖値を下げるホルモンです。これが多量に分泌された場合、血糖値が急激に下がって低血糖の状態になります。

低血糖の症状は「我慢できないほどの空腹感」「不安感、イライラ」など、少なくともダイエットにはマイナスになるようなものばかりです。

砂糖が食欲を増進させるばかりでなく、精神的にも不安感やイライラを感じさせる原因になってしまうのです。

甘いジュースを多く飲む人ほど「キレやすい」と指摘される場合もあります。

甘いものが食べたくなるのは砂糖に中毒性があるから

甘いものをやめられない理由は、砂糖にはカフェインのような中毒性があるからです。

コーヒー好きの人がコーヒーを飲めない時にイライラするのと、甘いもの好きの人が甘いものを食べないとイライラするのは同じ理由です。

砂糖を断てない精神状態を砂糖依存症とも言います。砂糖には薬物依存症と同じような依存性があるからです。

砂糖を摂取すると脳内で快楽を生じさせるドーパミンが分泌され、これが砂糖依存症の原因になっているのです。砂糖依存症はラットの実験でも明らかになっています。

アメリカ人の肥満の原因は果糖(砂糖は果糖とブドウ糖が結合したもの)の過剰摂取にあると言われています。

甘いものをやめる方法ですが、その気になった時に一気に断ってしまうことです。そうすると一時的にはイライラなどの禁断症状が出ますが、しばらくすると甘いものを欲しいという気持ちがなくなります。