食事抜きと運動でダイエット効果に違いはある?

食事抜きで痩せるのと運動で痩せるのとでは、ダイエット効果に何か違いがあるのでしょうか。

運動を頑張って痩せた人にとって、「運動なんて意味がない。食事を抜くだけで簡単に痩せられるのだから。」なんて言われればかなりショックだと思います。

毎日運動を頑張ってやっとのことで、1キロか2キロくらい痩せました。だけど、上のことを言った知人は食事制限だけしかせず、しかもほんの1か月ほどで10キロも痩せたと言いました。

はっきりいって運動で痩せるよりも食事制限で痩せる方が楽です。なぜなら運動で消費できるカロリーが少ないのに対して、食事制限で制限できるカロリーは大きいからです。

ダイエットで痩せるしくみはカロリーが全てです。運動で100kcal消費したとしても食事制限で100kcal制限したとしても、体脂肪が落ちる量としては全くの同一です。

運動で100kcal消費しようとすれば体力も時間も必要で大変ですが(体重60キロの人が100kcal消費するためにはジョギング16分が必要)、食事制限で100kcal制限しようとすればご飯を60g減らせばよいだけです。

もっと言うと、1時間のジョギングで消費できるカロリーは378kcalですが(体重60キロの人の場合)、普段600kcal摂取していた朝食を222kcalに減らせば同じだけのダイエット効果を得られます。

どっちの方が辛いと感じるのかはその人次第ですが、ダイエット効果に関して言えばどちらも全くの同一です。

じゃあ運動は辛いだけで何のメリットもないのでしょうか?

いいえ、そうではありません。まず、運動をしなければ落ちにくい体の部位があります。それは内臓脂肪、言い換えればお腹の脂肪です。

お腹のぽっこりが気になる人の場合、食事制限だけより運動も取り入れてダイエットする方がお腹痩せを早く達成できるということです。

もちろん運動を取り入れたダイエットをすれば健康に対するメリットが大きく、内臓脂肪が関わる病気(生活習慣病に関係する病気)を予防する効果は大きいです。

また、運動をすれば体に適度な筋肉を付けることができます。

ダイエットの目的は単に体重を落とすことではありません。ダイエットの目的が体重を落とすことだと思っている人は、ダイエット本来の目的を見失っていると言えます。

なぜなら、ダイエット本来の目的は周りの人に「痩せたね!」と言ってもらうことだからです。体重計の数値が減っても「痩せたね!」と言ってもらえなければダイエットの目的を達成できたとは言えません。

「痩せたね!」と言ってもらえる可能性が高いのが、食事制限と運動を両方取り入れたダイエットをした場合です。体に適度な筋肉が付いていなければ美しい体型にはなれないからです。

食事制限には体重を比較的楽に早く落とせるというメリットがありますが、デメリットは体に筋肉が付かず美しい体型にはなれないことです。

運動には体に適度な筋肉を付けるというメリットがありますが、楽だとは言い難く体重の減少速度も遅いです。

どちらか片方だけではダメで、両方同時に行っていくことで相乗効果が生まれるということです。