食事制限でストレスを感じる科学的な理由と対処法
食事制限をするとなぜストレスを感じるのか、に対する科学的な理由を知っておけばストレスにも対処しやすく、食事制限でダイエットする時の成功率も高めやすいと思います。
もちろん食べたいのを無理やり食べないわけですから、その観点からストレスを感じるのは当然のことです。人間はやりたいことを理性で抑え付けるとイライラするわけですから。
それとは別に、より科学的に対処しやすいストレスの原因について書いてみます。
ストレスは脳で感じるものだとたいていの人は考えていると思います。なぜなら、何かを考える役割は脳が担っているからです。
確かにそれで半分は正解です。しかし残りの半分は不正解です。ストレスは脳で感じるだけでなく、腸でも感じるからです。
脳と腸は機能が別で全くつながりがないように思えますが、実は脳と腸には相互に影響を与え合う関係があります。これを脳腸相関と言います。脳と腸は神経で密接につながっているのです。
この脳腸相関には、脳がストレスを感じると腸に影響して腸内環境を悪化させ、逆に腸内環境が悪化すると脳に影響してストレスを感じさせる、という相互の関係が成り立ちます。
これを証明する一例としては東日本大震災です。大震災の数日後から、腸の不調を自覚して便秘外来を受診する患者が目立って増えたそうです。
食事制限をして食べられないことでもストレスを感じます。この脳で感じるストレスが腸へ影響を及ぼし、腸内環境を悪化させるのです。
この腸内環境の悪化が脳へ逆方向に影響し、脳で感じるストレスをさらに増幅させます。この相互の悪循環を断ち切らない限りストレスは悪化していくというわけです。
では、どうすればこのストレスの悪循環を断ち切ることができるのか?
その答えは腸内環境を改善させることです。脳で感じたストレスが腸へ影響を与える大きさよりも、腸内環境をより大きく改善させれば悪循環はここで断ち切られるわけです。
腸内環境を改善させるためには、腸内善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を増やせばよいのです。これらの腸内善玉菌を増やす方法の1つは食物繊維をできるだけ多く摂取することですが、もう1つの方法がオリゴ糖を摂取することです。
上では食事制限におけるストレスに関して焦点を当てていますが、別に食事制限に限らずどんなストレスにもこの方法で対処できます。
例えばあがり症の人が食物繊維やオリゴ糖で腸内環境を改善させておき、ストレスに強い体を築き上げておくことなどです。