脂肪吸引の失敗例、医師の80%が反対する理由とは?
脂肪吸引には失敗がつきものです。また、脂肪吸引を受けることを検討している人にとって、失敗例などは非常に気になるのではないでしょうか。
失敗するかしないかは美容外科医の技術レベル次第でもありますが、たとえ技術レベルが最高であっても脂肪吸引後の体型には問題が発生します。
脂肪吸引に失敗したらどうなるか、また、脂肪吸引後の体型に関する問題点について解説します。
脂肪吸引に反対する医師は80%
まず、医師100名のうち80%が脂肪吸引に否定的な見解を持っているようです。
「先生のご家族や親しいご友人が脂肪吸引を望んだ場合、賛成しますか?」という質問に対する回答が「反対」「強く反対」と合わせて80%以上になりました。
これはソニーグループの医療情報サイトによるアンケート調査の結果です。反対する代表的な理由は次のようなものです。
「危険性が高く審美的にも良いとも思えない」
「リスクが比較的高い」
「食べるのを控えるだけで出来るから」
「犠牲的なポイントが多すぎる。」
「皮下組織の解剖を考えれば恐ろしい。」
脂肪吸引の失敗例
例えば顔の脂肪吸引の失敗例としては、右頬と左頬の脂肪の吸引量が異なり左右のバランスがおかしくなってしまうことです。術後に左右非対称になってしまうのは、顔以外にも足(太ももやふくらはぎ)など他の部位でも同様に起こります。
また、脂肪の取りムラによって皮膚に凹凸ができたり、皮膚にたるみができたりします。
太ももの脂肪をかなり取ってしまった場合、お尻を支えられなくなるためお尻が垂れてきます。
これらは脂肪吸引をした直後の失敗例ですが、脂肪吸引に100%完璧に成功した場合においても、その後の経過で体型に問題を引き起こします。
脂肪吸引後に起こる体型に関する問題
脂肪吸引後には体への脂肪の付き方がおかしくなり、体型が不自然になります。
例えば下半身の太さが気になって、太ももやふくらはぎ、お尻の脂肪をごっそり取ってしまった場合のことを考えてみましょう。
ある部分の脂肪細胞を取り除いた場合、その後に太ると脂肪細胞がまだ残っている部分に集中的に脂肪が付くことになります。特に内臓脂肪に多く脂肪が付くようになります。
だから今後、今まで通りにカロリーを摂取して太った場合(脂肪が消費するカロリーも基礎代謝の一部に組み込まれているため、脂肪吸引すると基礎代謝が下がる)、脂肪吸引した下半身ではなく内臓脂肪と上半身の皮下脂肪が集中的に増えます。
上半身が脂肪で膨れてぽちゃぽちゃ、お腹はぽっこり。だけど下半身は細い・・・という想像できないおかしな体型になります。太れば太るほどこのようなアンバランスさが強調されていきます。
また、脂肪吸引を受けた人の80%は体型を戻してしまっているという話もあります。脂肪吸引とは80%がリバウンドする施術なのです。
さて、リンゴの下半分だけかじられたようないびつな体型になった後、気になる人は上半身の脂肪吸引を行います。
一見、これで上半身だけ膨れ上がったアンバランスな体型の修正に成功したようですが、今度は体の一部の脂肪吸引していない部分だけに脂肪が集中的についてしまいます。
優れた美容外科医といっても、やはり人間がやることなので、体のどこかで脂肪の取り残しが発生します。
例えば顔全体の脂肪吸引をやったとしても、頬とあごの境目の数センチを取り残した。二の腕と脇と背中の脂肪を全部取り除いたはずだけど、二の腕と脇の境目のほんの数センチを取り残した。
このような場合、取り残しが発生した部分だけ脂肪がボコッと出ます。脂肪吸引直後はそうではなかったとしても、脂肪吸引後に太った時に取り残し部分に集中的に脂肪が付き、そこがボコッと膨れます。
そのボコッと膨れた脂肪を取り除くために再度脂肪吸引を行い、その次はまた別の場所がボコッと出るようになります。こんなボディーメイクをずっとやり続けないと納得できなくなるわけです。
なぜ、医師100名中の80%以上が「家族や親しい友人に受けさせたくない」と回答したのか?
もしあなたが脂肪吸引を受けようかどうか迷っている場合、本当に必要かどうか再検討してみてください。