ダイエットサプリの効果の実際
ダイエットサプリには本当に効果があるのでしょうか。実際に効果のあるサプリ、あるいはほとんど効果のないサプリの種類などについて科学的に解説します。
まず、実際に効果のあるダイエットサプリの種類は、食欲抑止系のサプリです。これは飲むことで食欲を抑制するため、本当に痩せます。しかし副作用があるため飲まない方がよいです。
食欲抑制系のサプリにはマジンドール(商品名「サノレックス」)やシブトラミンなどがあります。例えばマジンドールは食欲にかかわる神経に働きかけて食欲を抑えるとされています。一般的な副作用は口の渇き、吐き気、便秘、不眠、頭痛、動悸などです。
この薬には依存性があり、長期間続けた後に飲むのをやめるといらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状があらわれることがあります。マジンドールとシブトラミンを含む中国製のダイエットサプリによる死亡例もあります。
次に脂肪燃焼系のダイエットサプリですが、これらはほとんど効果がないものと考えた方がよいでしょう。例えばカルニチンは「体内で脂質代謝に必須」の成分であるため、カルニチンのダイエットサプリは「脂肪を燃やす」などと言われています。
しかしカルニチンの効果に関する科学的な文献では、「体格 (体重、体脂肪率、BMIなど)に影響は認められず」とあり、カルニチンにダイエット効果がないことを示唆しています。
脂肪燃焼系のダイエットサプリとしてはコエンザイムQ10もよく知られていますが、コエンザイムQ10を飲むことで実際に脂肪が燃焼したという科学的な文献は存在しないようです。
次に代謝を改善すると言われる酵素系のダイエットサプリに関してです。この酵素系のダイエットサプリを飲むと体に不足しがちな代謝酵素を補うことができ、これが基礎代謝を上げることでダイエットにつながる、と言われています。
酵素のダイエット効果については科学的には明確に否定されています。まず、1.体の酵素の生産量に限りがあるという事実は発見されていない。2.酵素はその科学的な性質から使われても減らない。(「体内酵素が不足する」は嘘。)
以上のように、ダイエットサプリは食欲抑制系で副作用が心配なものと、ダイエット効果がほとんど期待できないものに大別できそうです。