浣腸の便秘への効果と欠点や使用方法

便秘に浣腸を使用した場合の効果と欠点、使用方法などを解説します。便秘の際には浣腸と便秘薬のどちらを使用するか迷いますが、浣腸の最大の特徴は使用後すぐに効果が現れることです。

便秘薬は飲んでから数時間しないと排便がありません。しかし浣腸の場合は使用後3分から10分後に効果が現れて便意を促進します。この浣腸の効果の即効性は仕事中や旅行中など、排便の時間をコントロールしたい時に効果的です。

浣腸の使用方法はまず浣腸のキャップを外して静かに肛門部へ挿入し、容器を押しつぶしながら薬液を注入します。薬液を注入したら3分から10分ほど我慢し、便意が十分に強くなってから排便します。

浣腸を挿入する際の注意点としては、無理に挿入しないことです。無理に挿入すると直腸の粘膜を傷つけることになるからです。

また、腸内に傷があったり肛門に痔があったりする場合、薬液のグリセリンが血液中に流入して溶血や腎不全を起こす危険性が高いこと、排泄物が進入することにより腹膜炎を起こす可能性があるため注意が必要です。

無理に挿入して直腸の粘膜を傷つけた場合も同様の危険性があります。

また、妊娠中の浣腸の使用は子宮収縮を起こすため、早流産の危険性があります。その他、病中など体力が衰えている場合、腹部に縫合などの傷がある場合も使用は避けるべきでしょう。

浣腸の欠点は便秘薬と同様、繰り返し使用することで自力での排便が困難になることです。そのため便秘薬と同様、浣腸も緊急時の応急措置として使用する以外には極力使用を避けるべきです。便秘を改善させるために浣腸を使用して便秘を悪化させることは避けなければなりません。

便秘は食生活や生活習慣によって悪化します。便秘を改善させるような食生活や生活習慣を送ることで、極力浣腸や便秘薬に頼らず自力での排便を行えるようにすることが理想です。

そのためには食物繊維やオリゴ糖をたくさん摂取して腸内環境を整えること、とにかく便意を感じたら我慢しないこと(便意を我慢する習慣が便秘を悪化させる)などが重要です。